つづきます。
前回、タンデムステップの根元にウィンカーを移設したSV400S。
インナーフェンダーが切断されていました。
テールカウルの中でえらく配線がゴチャゴチャしてたし、なんか黒いやつが固定もされずゴロゴロしています。
ゴチャゴチャしているのはウィンカーやテールライトの配線。
ゴロゴロしてるのはイグニッションユニットというそうで、本来はインナーフェンダーの後ろの端っこに収まっているようです。
大事な部品なのにゴロゴロしています。いかん。
しかもここは濡れた路面を走るとバンバン浸水するのだ。
どう考えてもトラブルの元。
というわけでちゃんと固定します。
テールカウルを剥いだら結構カウル内に余裕がある。
配線も無理なく届きそうなところがありました。
しかもいい塩梅に、シートレールにネジが切ってあるのに使ってない穴があったですよ。
どうやら55mmの間隔でM6並目が二つ。
これを利用します。
段差があるのでスペーサもつくらなきゃ。
そうと決まれば話は早い。
工作用紙(方眼のある厚紙)でおおざっぱに超簡単なプロトタイプを作って具合をみて、図面をちゃっちゃと起こします。
2mmのアルミ板(1000番台)が在庫にあったのでスプレーノリで張り付けて糸鋸盤で切り出し。
ちなみに糸鋸盤はコレです。
金工用の刃に交換すれば1000番台のアルミなら2mmでも結構ザクザク切れます。
切り代が狭いのは糸鋸ならでは。
ちょくせつ設置すると振動に起因する、建物に響くタイプの音がすごいのですが、包装用のプチプチとコンパネ、滑り止めのゴム版をミルフィーユ(重ね合わせ)にして静音化しました。
そのうち記事にしましょう。
今後もっといろんなものを作るにはコンターマシン導入するべきか?考え中。
もとい、切り出したらポンチ打って穴あけです。
SV400SはVツインならではの振動がすごいから、もげたりするかなぁ…など、すこし強度が不安でしたが、できてみたら超がっちりしているので心配なさそう。
こういうところの設計理論、ちゃんと勉強しねぇとなぁって思います。
ボール盤でガーっと穴あけ。
シートレールの取り付け穴には段差があったのでスペーサをつくります。
こういうのは手早いから3Dプリントだ。
積層式のプリンタですから、やっぱり強度が不安。
本当は丸ごと3Dプリンタでステーを作ると部品点数が少なくて組み立ては簡単です。
振動がすごかろうと今回は見送りましたが、試しに作ってみてもよかったなあ。
スペーサとして使うにあたり積層を圧縮する方向にしか力が加わらないので採用。
とりつけの具合見るのに、大きさの違う2種類を作ってみました。
イグニッションユニットの取り付けはハンドナッターでナットリベットを取り付けてあります。
つけてみた。
良い感じでは。
カウルを装着すると下端が当たるっぽかったので上に逃げています。
で、ここまでつくってカウルかぶせてみた結果、一応使えるけど内側からカウルに干渉することがわかり、タンデムシートに座るとカウルが割れそうなのが発覚。
尻隠してたら頭が見えてた。
仕方がないので作り直します。
改めて、工作用紙でちゃんとプロトタイピング。
今度は前のほうに逃がす。
ココ、出っ張るのね…。
工作用紙プロトはイグニッションユニットそのものをマウントして作れないので見落としていました。不覚。
タンデムシートの台座部分にあたる、シートレールのブリッジ。
ここの側面は一番膨らんでるし、高さにも余裕がありそう。
配線もイケそうですね。
もともとワイヤーハーネスは包みが途中まで剝がされてたみたいです。
中古でポンコツを買うと、純正状態がよくわからんので大変。
念入りに確認して速攻で図面に起こして作ったのがこちら。
えー、右が没。
左がMk.2。
調子に乗って右にも軽め穴まであけてしまいましたが失敗です。
ぐえー。
私が作ると表面に傷が入ったりするんですけど、きれいに作られてるちゃんとした製品は加工中は丁寧に保護しているんでしょうかねぇ?
とりつけるとこんな感じ。
3Dプリントしたスペーサはそのまま流用。
イグニッションユニットのステー部分にぴっちり寄り添います。
前より主張が穏やかになって上品な感じがすんぞ。
たぶん、もうちょっとミニマムな形状でも大丈夫そうですが、凝り始めるとキリがないのでこんなもんで。カウルつけたら見えないし。
1000番台のアルミはジュラルミン系と比べて強度も剛性も劣るものの、ほっといても耐食性が良好らしいので塗装とかはせずにいます。
そもそもそんなに力かからんし大丈夫だべ。
ちょこっと見えてるけどナンバーステーもつくりました。
つづく。